感覚の剃刀

不明な要素は限定した。
不穏な空気は削除した。
不運な気配は回避した。

久しぶりに
澱んだ欲だけが混じりあう
肉片の海に釣竿を垂らす

余裕がある。
そう、釣とは本来待ち時間の間に
思索を巡らすことに愉しみがある。

狩りとは本質的に違い
わざわざ水に潜って身体を濡らしてまで
食べようとする必要はどこにもないのだ

さぁ、それに
どんな餌がお好みなんだろうね
暴れられると面倒だから
まずは陸上に引きずり出して
呼吸を止めてから食べてあげよう

文字の羅列と
行動の推移から
読み取れるものは、溢れる程に

この剃刀が切り裂くものは
白い二の腕ではなく
歪んだ欲の塊と
そこから生まれる空虚

あらゆる無謀を制して
あらゆる無理を殺して

あげるよ。

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