すなお

思えば
今になってからこそ出来たんだと
改めての感心がひとつ

僕にとっての
素直さを持つこと
それは
あの場所では叶わなかったから

本当に
よく生きていてくれた

君ももう
素直になっても良いんだよ
あの子になら
さらけ出して
ぶつけられるんだから

起きたばかりの彼に
宛てた言葉に
彼は少し不思議な顔

構わず笑って歌う

街を背に僕は行く
今じゃワイワイできないんだ

うん
明日は中村一義をずっと聴いていよう

痩せすぎのキッドはもういないよ

進まない思い出の中だけ

カナリアを打ち込んだ末に
彼女はぴたと泣き止んで
再び透明の沈黙に戻る

少しは理解したのか
僕のおまじないの音なんだから
しかと受け止めてくれるとね

さて、外部の面倒事も
とりあえずは片付き
ある種、慣れたこと故に
繰り返しだけ避ければいいのだと

思えば結果的に
以前の時の奴らは
総じて
僕のことを怖がっているのだし

きっと
今回もそこは変わらないだろう

遠ざかって行くものは
不要なものか
不用なものか
全ては
不溶の場所で
扶養されて
腐養していくのだろう

所属に縋って
自分の意見を
持ったつもり
不確定要素に
依存馴れ合い
豚も鳥の群も
結局は同じ物

もうその場所は
要らないんだよ
漸く本当に僕は

この腐ったありがたい場所に
唾を吐き捨てて次に行くのだ

反面的に
育ててくれて
ありがとう
お陰で君達には決して
手に負えなくなったよ

最後の皮肉の本音を一つ零して
彼の手を取って地を蹴りだした

私服警官が巡回中

もう大丈夫なんだよ
相互を必要とする条件の下に
生きる覚悟をちゃんと決めたのだから

絶え間ない不安に
何度も言い聞かせる

理解できないなら
無色には消えてもらうんだよ

それでも当たり散らすのか
よく考えろ
もう僕は、崩れたりしない

うごめく信号を捕まえて

白い梟と黒い蛇
混じったところに
青を添える

噛み合わないなら
噛みついて刺そうか?

訊いているのは
相性等ではなく
やりたいか否か
貴方自身の願望
此の期に及んで
綺麗事を連ねる
そんな輩は不要

未来永劫自己防衛なら
その体に刃を突き刺す
叫んで壊れても止めず
厭きるまで何本でもね

今までならそうだった
でももうそれは終わり
面倒だし無益な攻撃故

僕も喪失を拒む権利を
今此処で使う事にする

他にやるべき事がある
其は僕の道の先に続く
新たな眩しい道しるべ
失ったはずの青色の光
同色を併せ持つあの人
正しく備わる緑色の空

だから

くすんでいく宝石には
もはや用はないんだよ
綺麗事を積み重ねては
依存に依り朽ちていく
幾度なく続く自己防衛
己の殻をまた厚くして
空っぽなことを知らず

ねぇ君は
自分以外の
誰を守っているのか

今なら云える
梟は狐を
蛇は獅子を
守り守られる今

反面
もしかすると
「同じ土俵に立っている」
そう思っている時点で
既に君は手遅れなのかもね

申し訳ないが
想像の範疇に収まらない程には
厄介で面倒な存在ですよ

相変わらずの点滅が叫ぶ

相変わらずの変態だろう
と、改めて認識する

僕が流し読む筈の箇所を
一つ一つ調べて
確実な情報を集めて繋ぎ合わせていく

バラバラだったパズルのピースが
集まって整っていく感触

話したことすらのない彼女の思考回路が
彼の手によって蘇る

君の分析能力はどこから来たのかと問うと
だるそうに頚をもたげ
「お前の素直さを借りただけだ」と笑う

但し、何れにせよ
思考を回しすぎると巡るだけだ
適度に吐き出す対象
言い換えるならば
汲み取ってくれる対象がいること
其れに何よりも感謝している

付け加えてまた蜷局

抱えた痛みと苛立ちは僕自身のもので
しかし
原因が分かってしまえば、何のこと

昨夜は
天秤がよく馴染んでいたね
慣れてきたみたいで好かった

存在の証明を与えたことを
今は何も悔やんではいない

多分数日は、辛い日々が続く
まぁ、受けると決めた以上は
このまま進むだけだ

あの精神を

研ぎ澄まされた神経を
関節に宿したままに
痛みを抱えながら
痺れに恍惚を覚えて
それでも心は一つを掴もうとせん

内包していたのは
底計り知れぬ瑠璃色の濁った寂しさ
それを認めずに
切り替える痛み傷み

突き詰められた其れを知って
無理矢理に動く呪われた力は削がれ
落ち着いて休むことを知る

包括していたのは
寂しさと傷みの混同で
原因不明の苦しみに変わり
認識を持ってからの8年間
僕を逃がさなかった

もう彼は知っているのだろう
呼ばなくとも出てきてくれる

もう
埋まらない寂しさでは ないと
知ってしまった
それは埋め方を知ったということ
だからこその寂しさに襲われる

癖なんだ
寂しさが余計なものを生み出して
痛みや苦しみをより一層に広げる
喪失の苦痛に対して悦楽を抱いた
嘗ての彼の幻影か、あの道化師の面影か

やはり未だに
くすぶっている のか

いずれにせよ
この二つを砕けるのは
今は僕ではない

それに
彼もきっと気づいているだろう
蒼が黒に触れた部分が
黒くなっているのがその証

そろそろ
一度ね
邪魔な痛みをまた抉り取っておくれ
捨てるのは得意な君へ

ESCORT

うん

さて
あの頭痛の原因は
なぁに と

寝不足 か
病の現 か

感覚の麻痺

疲れが取れない
まだ眠りたい

認識できるようになってからは
どうやって動いていたのか?と
不思議に思う今

進み続けることも
盲目になることと等しい

今日明日辺りは
疲れがのし掛かってくるだろうから
気をつけて

まだ
少し多めに眠れたから
何とか今日は動ける

澱んだ水

ねぇ、それ、飲み干すの?

相変わらず
鶏肉な皆様

君たちにとっては
面倒事になるのかしら ね
でも
音のフィールドで
僕を侮辱するなんて
なんて、死にたがり
だから、赦せない

だから
厭なら厭だと
言ってくればいいのに
一言ちゃんと正面から言えば
僕はそこで納得して素直に消えて
何もしない
いつも言っているのに

誰も彼も
いつもいつも
所属の中心気取りは盲目で
自分が汚れないように
綺麗事ばかり表に向けて
汚いところはひた隠し
見えない振りして
陰口だけを叩く

僕にしては
其の姿、取り繕う様が
きたない

にほんごがわかりませんか?

極一部を除き
僕にとって音楽は
人間より大切なもの

其れを何で
欲しくもない人に
渡さないといけないのか

きたない

所詮あんな奴 と
罵るのは構わない

所詮あんな奴の選ぶ音 と
其処を否定するようなら

全力で刺しに行く

僕にとっての音の価値
彼にとっての音の価値

此は同じだから
それを知って欲しいなんて
言っていない
ただ
隠れて侮辱することの
浅はかさ
同じだけの痛みを喰らえ

面倒な二人
加えて幾人
敵に回すと
どうなるか
知らないよ

ねぇ、悔しかったら
納得がいかなかったら
いつでも待っているから
かかっておいでよ

無論
君らにそんな勇気が
あればの話だけどね

少し早いけど眠ろう
疲れで体が少し痛い

恫喝内閣

すっと巻いた蜷局を解いて
其の頚を耳元に持ってくる

昔、一度死ぬ前の僕みたいだね
惜しいのだけど、惜しいだけ
残念だったね

まぁ
運が悪かったのか
タイミングが悪かったのか
なんて
どちらにしろ、己が悪かったのか
気づけていないのだろうがね

気遣った振りをして
自己防衛か、痛い痛い 子

でも
これならば、こうなったならば
関係のない ものだな

曇り硝子に気づけない限り
のたうち回るといいよ

そう
小さく囁いた

嘲笑の向こうには
安堵の笑顔が見えているよ

好かったね
君も、無論、僕も

また
小さな過去の傷みを
一つ見つけて
手当てをして
それで
次に行くのだよ

ゆっくりと、確実に

嬉しいんだろうって
指でつつくと
噛む素振り

また嬉しくなって
笑って見送った