「あの子は壊れちゃったよ。」
諦めた表情で彼女は言う
「だってそうじゃない?何を訊いても何を話しかけても、笑って『そうだね』としか応えないのよ。少し前はもっと表情豊かなはずだったのに、今は感情が見えないの、ただケタケタ笑い続けてるだけなの、変だと思わない?」
「そうだね」
「何、あなたまで」
「そうだね」
————–
自分の考えだけで世界が回っている
それは単なる臆病者の思考
盲信するほど惨めな者はない
逃がさない逃がさない
動く機械はどっちだ?
言葉を理解できないものはいつだって異端
彼女が手を入れた水槽の中の魚がゆっくりと沈んでいく
言葉 だけではない
朽ち果てるのは時間の問題だ
ぺちゃくちゃと喚く機械の壁越しに
僕とあの子は4文字の会話を繰り返し
彼女を殺して埋めることにした
否、壊して埋めることにした