ふぅん なるほどね
うまく やるもんだ
余ったナイフをジャグリングしながら
蛇は感心している
折角用意したのだけど
必要なかったみたいだね
至極残念そうなその顔にも
零れる歯のしたり笑い
やっぱり
君にナイフは似合わないな
それ以上に溢れる空気で
充分に圧倒できている
君は遊べる
僕は殺せる
そうしたいと思うなら
いつでも投げるとも
研いだナイフを一本
浮かべる
ただ
そこに居る連中は
皆自滅するだけだろう
だから君は居るだけで良い
充分に愉しいだろう?
あの、けたけた笑い
言葉を返す代わりに
以前貰った小さいナイフを取り出して
静かに彼に見せる
色づきだしたね
それは僕には扱えないから
君が染め上げると良い
護身にも、殺戮にも
好きなようにできるから
何よりも
欲張らない ことだ
専門は一人此処に居る
他をしてくれた方が
きっと いいだろうからね
それとそのうち
借りるよ、触れたいから
以前の貸しと思ってくれればね
ぬるいミルクティを詰め込まれ
気持ち悪そうな顔
それでも文句は言わず
蛇はまた蜷局を巻いて巣に戻った