幾ら叫ぼうと跳ね返り
此の耳を、咽を痛めつけるだけ
四面楚歌に僕を取り囲む
憎ましい程に白一面の壁
唯一無二の黒は
部屋の中心にいる僕のみで
反響して拡大される
自らの声を受け止め押し込み
其の色を更に濃くしていく
この部屋に閉じ込められて
もう5年
壁に気付くも
壊してくれる人は現れず
それでも耐えきれず
幾度も叫び散らし
嗄れた喉
此を潤す水源はなく
砂を泥を投げつけようと
憎き壁は白いまま
染まれ
染まれ
染まれ
願いは願いのまま
虚しく宙を泳いで消える
いつに なったら
此の声は 壁を破れるのか
いつに なったら
此の声に 気付いてくれるのか
喉から繋がる彼の中に
ぽっかりと空いた穴は
全てを無に返すホワイトホールのように
黒かったはずの彼を白くしていった
「42℃のお題」より
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