さらうさらす

どんなに汚いことを書いていても

どんなに恥ずかしいことを書いていても

どんなに辛いことを経験してきても

それは一旦

僕の目を通して浄化されたもののはずだ

思い出すことは怖いことだけど

記憶を失うのはもっと怖い

ある種、改竄された記憶だから

それで生きてきたから

仮にこれをなくして

その出来事がそれ以上の存在だったとしたら

それはもう変えられない事実

自意識で手に負える範囲を逸脱している

だから

ここにいる

君の墓場に

灰を投げつける

錘をつけて
沈めた記憶が
たまに浮かんでくる

いつもは
また沈めなおす作業に入るのだけれど

掬い上げて
持って帰って
死ぬまで眺めてみたいんだ

夜店の金魚掬いを思い出した
水槽が僕の脳
金魚はおとなしいはずもなく
狭いところをそこかしこに
泳ぎ回る

一匹ずつ
ゆっくり
引き揚げて殺していこう

写実的

許しを請う為なら
謝るなよ
不快感しか与えないのは
変わらないのだから

あぁ不感症もう不感症
のたうち回る

人の形をした空気が
澱んでいるよ