ふと目を開けると
真っ逆さまに落ちるビル
もがく犬
地面から離れるポスト
軸がずれている
僕とて例外ではなかった
歪んだ重力に従って
頭を下にして降りていく
見上げると
空は口を空けて
其の先には黒いドームの天井
丁寧に折られたドームの膜
諦めて目を瞑る
いつか見たあの子が奥に見えた
スカートをひらつかせて
踊っていたあの子
きっとあのスカートの中に
全部落ちていくのだ
また再構築されるのか
廃墟になってしまうのか
それともただの白昼夢なのか
そこから先は彼女しか知らない
いずれにしても
僕はとても穏やかだから良いんだ
おやすみ
世界が君のスカートに飲み込まれる日