君の墓場に

灰を投げつける

錘をつけて
沈めた記憶が
たまに浮かんでくる

いつもは
また沈めなおす作業に入るのだけれど

掬い上げて
持って帰って
死ぬまで眺めてみたいんだ

夜店の金魚掬いを思い出した
水槽が僕の脳
金魚はおとなしいはずもなく
狭いところをそこかしこに
泳ぎ回る

一匹ずつ
ゆっくり
引き揚げて殺していこう

写実的

許しを請う為なら
謝るなよ
不快感しか与えないのは
変わらないのだから

あぁ不感症もう不感症
のたうち回る

人の形をした空気が
澱んでいるよ

悪夢日記

必要なのは
自分を叩き落とす音だった

底を探る
まだ落ちないならば
無理矢理にでも穴を作って
自分を追い詰めて落とした

やっと底に落ちる音
そこで這い回っていた彼女を見つけた
上にいるのは抜け殻だと
笑いながらそう言った

このくらい寒い方が良い
自分を殺すことにした
名前をなくして
またやり直そうと思った

もう登ることはしない
ただし床を押し上げて行く
落ちることもなく
上がることもなく
それが最善だと知ったから

蝿とイチゴ

自分に向けられる興味は
選別しても構わないが

自分に向けられる好意を
選別するのは許されない

だから離れた存在に
いつまでも縋り付こうとする

来るもの拒まず ?
そんなことは言っていない
興味と好意を
より分けることが重要なのだと
それには眼が必要で
鏡をちゃんと見ると言うこと

愚者は何処に
それは箱舟と言う名の監獄
猿の食べ物を貰って
猿に成り下がった
愚かな生き物の為の鉄檻