plankton

久しく難解なものが舞い降りたので

包括的な展開ではなく
一度分解して組み上げる

多角的に個々を分析しないと
少しこれは解決できないかな

一つ一つの処遇がまだ
納得の範囲に及んでいないから

問題全体を一つと捉えて
どうするか
やるかやらないか
という単純な話ではないし
その方法だと理解と認識にブレが生じるから

構成要素一つ一つに
理由を当てはめていく
それらを繋ぎ合わせれば
自ずと結論はできあがる

よし、思い出した
此だ、うん、これだ

18 落書きを消しに

生きてるだけで幸せなんだろ?
悩みなんか無いんじゃないの?

開けっぴろげにした僕の本音の塊は
誰にも拾われることはなく
代わりに置いて行かれたのは
ひたすらの心ない言葉達
それは悪口の不法投棄で
捨てられた僕の中には
投げつけるだけ投げつけて
誰も二度と見向きもしない
汚い落書きの跡

ずっと
汚いものが嫌いだった
唯でさえ汚いと思っていた僕自身を
更に汚していく無秩序で無鉄砲な言葉

灰色の壁は汚い言葉で埋まり
幾ら擦ったところで
矢継ぎ早に飛び込んでくる次の言葉

汚れを落とすことを諦めたので
落書きの犯人達に
壁ごとぶつけることにした
かつて自らが投げた言葉を
そのままに投げ返すだけ
殴りつけたり
斬りつけたり
刺しこんだり
誰が用意した言葉だ?
何も悪くない
何も悪くない

愉しくなって今度は
自分でナイフを用意して
壁の中にこっそりと仕込んだ
そのナイフは素材の言葉をより鋭く研ぎ
壁に刻まれたその言葉達を
一つ一つ剥がしていった

壁は日に日に削られていく
いつしか
あれほど沢山あった落書きは殆ど消えて
残ったのは無数の傷跡
自分の刃で削った傷だけが目立った

少し気に食わなかったけど
まぁいいかと、そのまま続けて

ある日、壁が倒れた
削りすぎた壁は自らだけでは立つことはできず
埋め隠した刃が自らに刺さった

痛い と思った
それでも気付いたのは
落書きは壁だけにあったのではなく
もっとずっと深い場所

いよいよ、境界を失った
また僕は刃で繰り返すのか

「42℃のお題」より
https//sos.eco.to/c/t/

ねがいごと

どうすればいいか なんて
してはいけないこと も
全部分かっている から

後は自分を納得させるだけ
さぁ頭を回そうか

単純に いやだ という感情が強い
僕の場合は感覚か
それだけを理由にしては理由にならない
それは確かなこと

素直さを引き出すことは重要だが
傲慢になってはいけない
此処まで押し上げた自分が
また戻るだけ

時間が経てば成長する人が居る
時間が経っても変わらない人が居る
時間が経てば退化する人も居る

腐ってなるものか
退化して排出できず
毒水に冒され
ふやけた手で触られるくらいなら
その前に
その毒が効かないような
鎧を築く

故に
此方からは何も動かない
折角の刃を
錆びつかせたくはないから

鎧はもう
錆びないのだ
それに
手を入れられる人はいるから

お前等の浅い思考程度じゃ
到底追い付かないよ
弾き返されるのが関の山だ

倍速コード

中途半端な関係を
一掃したくなる

久しく夢見が悪かった
煩わしさは眠りから覚めても変わらず
都合良くまとわりついてくる
群れた獣どもを蹴散らして逃げて
一番鬱陶しい奴の口の中に銃を詰めて
迷わず引き金を引いた

そういうゲームだと知ったので
後は逃げて
生き残るのが何となく判ったから
飽きたところでもういいやと
目が覚めた

繋がりがあるのが既に面倒だと
改めて感じる
あの夢の後か、煩わしさは一層に
自分は癖のある性格だなぁと認識

あぁ、些細にしろ関係がある自分が
恥ずかしいね

いままでのこと

恐らく
感じたことは
数回にしろ
あるはずだ

しかし
自意識がそれを否定し続け
認識にまでは至ることはなかった

何度でも言う
僕は認識をしない限りは
幾ら自然に感じたことも
嘘になってしまう性質

だった

今度ばかりは 言う
最後のチャンスなのだろう
否定を繰り返した彼も
今ではもう、その必要はなく

僕は単純にそう感じることを
有り得ない程に
まるで初めてではないように
すっと認識に取り込むことができた

僕の難解な自己理解を
同列の位置で汲んで
それを渡してくれる

分かった振りではなく
分かったつもりでもない
純粋に分かったことだけを
慎重に大胆にぶつけてくれる

無論、この認識にも
幾つもの問いかけを繰り返して
確認を重ねた

それでも
覆らなかったのだ

だから

いままでのことは
ながしてしまおう
それであたらしい
じぶんをみつけて

愛しい。

枯れた口紅を塞いで

そんなに破滅がお好きなら
そんなに痛みがお好きなら

此方も
空気のような彼女を差し出すから
逃避行でもするかい?

鬱陶しいのがいなくなって
丁度良いんだよね

今痛いのは誰?
あんた達じゃないでしょう

感じれないなら
感じるつもりもないのなら

そして此処で邪魔をするなら
如何なる悲鳴も号泣も
免罪符としては認めない

悔しかったら
その口で

どうしたいか

ちゃんと伝えてみろ

17 生きるための忘却

黒い少年の話

彼は誰かに裏切られる度に
それ以上にその人を裏切って
裏切った事を後悔させるようにしていた

目的は何かと問われれば
自分が生きる為と応える

僕は記憶が鮮明すぎて
辛い記憶を遺しておくと
それに殺されてしまうから
だから
辛い記憶の原因には
苦しんでいて貰わないといけない
僕を裏切ったことは
僕を殺そうとしたこと

殺人未遂に対して
黙って赦せるほど
僕はお人好しではないよ

死にたいなんて馬鹿馬鹿しい
生きたいに決まっている

そう云って笑う瞳に
光は見えず
ただ口癖のように繰り返す
死にたくない

彼は確実に死に向かっていた

忘れることはできないの?
恐る恐る、問う一つ

それができるなら
こんな不器用な生き方はしていないよ
忘却を逃すつもりはなかった
ちゃんと必要なものを見極めたかった
でも
そう思った時、全部捨てられなかった

怖かったから
そこからどうも僕は
忘却を逃してしまったらしい

仕方なく選んだのは
全てを塗り変えること
上書きの繰り返し
幾ら素晴らしい思い出だったとしても
此処に残った物が悲惨である以上は
事実を構築している要素を
視界から消さない限り
命を喰い潰し続ける
それは
死なない為に塗り変え続ける
延々と続く疑似忘却なんだ

彼はこの後死んでしまう

その中に
一枚だけあった
抜け落ちたページ

彼の
一度目の最後の言葉

えのぐが なくなっちゃったよ

『42℃のお題』より
https//sos.eco.to/c/t/

スモークソルト

小さな風が吹く
眠気が酷い

空いた時間を有効に使う
今更に感じる
新しい充足感

煙の石は
立ち上り切ったかのように
透明度を増して
また必要なときに
不要を吸い取り濁るために

今夜は僕も眠ろう
おやすみ

リストアウト・ブラック

空を飛べればやってるさ

不思議と
何が降ってこようとも
問題ない気分

数ヶ月前まで苛々を作っていた物は
今では嗜みになって

だから現在のこれも
来月にはどうでもいいのだろう

結局
僕を不快にさせるのは
無自覚の吊られた男ばかりか

これは
毎度のことで

塔の上でずっと踊ってばかりだから
雷を落とそうか
そうすれば
足に掛かった紐に気付いて
吊られてしまうかな
なんて

塔が崩れるように
君たちの足場も綺麗になくなっていくよ