脱げて君は消えた
酷い眠気が襲いかかるせいか
音を掴む感覚が冴える
爆音の鳴る手前の刹那
水を打ったような静寂が堪らない
悦楽に近い快感が躯を駆け巡って ね
うん、やっぱりだ
不良品の優雅な余生
脱げて君は消えた
酷い眠気が襲いかかるせいか
音を掴む感覚が冴える
爆音の鳴る手前の刹那
水を打ったような静寂が堪らない
悦楽に近い快感が躯を駆け巡って ね
うん、やっぱりだ
紫陽花の花
余計な思い出が
脳裏を掠めた
暗いものを選ぶことは
格好いいとか
そうしないと人を寄せ付けられないとか
苛立ちに包まれて眠った
幸いな朝で何より
それでもあの家畜は
あの年まで屠殺もされず
もう食べる肉もないだろうから
あとはやっぱり
産廃処理場行きか
自己利益の追求のために
積み上げる言い訳なんかで
僕を殺せる なんてね
曖昧な覚悟ばかりだったよ
大概な程度にしてくれよ
大体の理解だけだったよ
日本語が通じない
日本人気取りの獣
思い通りの印象を
正確に与えるのだ
大嫌いな弱い僕を
ずっと前に此処で置き去りにしたんだ
差し出された手は
僕の知っているそれよりも
ずっと皺だらけで弱々しくて
そのまま握り返す手も
僕の記憶のそれよりは
ずっと温度が低かった
吃驚して
それ以上に覚悟する
喪失への可能性
それでも
虚ろな瞳に宿るには
眼前の人の成功のみ
此の人は過去を
僕の生い立ちを
知っているから
もしかしたら
何となくでもわかるのかも
記憶力を失った脳でも
光を失った瞳でも
生きなきゃならない
なんて意志は
いつか重圧に化けて
降ってくるかもしれないのだけど
それが重くのし掛かるほどには
一生懸命になってもいいかって
いままでのぶんも ね
その前にサイレンを
うずくまった彼に近づいて
そっと声をかける
保管場所は見つかった?
すっと尻尾が伸びてきて
触れようとする僕の手を払う
そもそも僕がどの場所を持っているのか
それから始まるのだ
置き場なんてそこさえ解れば問題ない
揺るぎない寂寥感の部屋だけが大量に
後は殺したものを閉じ込める牢獄
信頼を置くものは少なく
その為の部屋は僅かに一つ
あの時、どうしていたのか忘れた
不器用とはいえ、どうしてあれだけ
関わることができていたのか
それでも
諦めの顔はそこにはなく
久しく見る苦悶の表情
その存在の在り方の
固定概念化が過剰だよ
そんなに堅苦しくすることはない
言えば、苦笑いでそれっきり
やはり、邪魔をしている
こんな思考、彼には到底間に合っているから
瞬間、射ぬかれるような殺意の視線
くすみ濁った黒の底から
刃こぼれした剣が鈍く光るように
見つけた
右腕に噛みつく蛇に構わず
蜷局の中に潜り込んだ
最新で最悪の
タイムマシンか
思考を吐き出せない
廻ってばかりで
言葉に起こせないまま
ぐるぐると入れ替わる
あぁ、今なのか
くたばってしまえよ
黒に潜り込む序で
此処で墜とす
僕だって
もう少しなんだ
底に泣いている子供が見える
あの虚像を抱き締めて
その背骨を折ることもしないと
総てが僕の番か
受けた分を返す
余計な文字は消えろ
特に何もしなくても
堕落して自滅していくのが
最近はよくわかってきたから
自身のことに意識をもっと向けて
己を労らないと なんて
無駄な余裕を捨てる
ということが何となく理解できる
吹き込むすきま風を読んで
先に行くと言うこと
介入してくる余分は省いて
まだ、まだ足りない
僕のしらない僕がまだあるから
深層へと潜水
黄色い視界を再び起こすか
つまらない人を構って遊んでも
ただ面白いだけで
何も紛れないな
それにさいきんは
こわれるの
はえーし
さ、拾い集めたら
潜ろうか
赤い眼をした君は
笑いながら見てる
別に意味もなく
苦しんできた訳じゃない
苦痛を味わい続けること
それによる堕落にも似た安寧
井戸の底から上を見上げるような
狭く暗い場所での慟哭と眠り
そう
鋭く見えたあの言葉達は
己自身の命を擦り減らして
紡がれ続けた血溜まりのようで
好む人が幾ら居ようとも
此を使い続けたくはなかった
だからこそ此処は
最低限の繋がりしか必要としないままで
いつだって消えることができるように
そっと本心を突き刺す場所だった
そうして完成したのは
モノクロに彩れた無機質な世界で
読み返すと痛くて痛くて
自分というものがよく判った
今では
つまらない人になった
なんて思ってくれても構わない
実際そうかもしれないけど
狂人のように振る舞って
生きようとしなくとも
多分僕は既に十分にどうかしているから
僕の求める僕のやりたい儘に
しなやかさを手に入れて
生きたかったから、ずっと
それと
疲れるだけのことで
憑かれたくはないから
静かになって
心音がよく響く
弱くなったけど
弱くなれたのだ
鉄の心臓なんて
もう要らないんだ
あぁ
判っている寂しさは
それだけで安心にもなるか
近いうちに
久しい此の痛みを
吐き出さないとね
生きていたいから
もっと、もっと
進め時計
ん、どうかしてるなんて
もう昔の話
もう一度だけ
電車に乗るよ
揺らぎも喜びも
哀しみも寂寥も
全て見抜かれた
切符は二枚
線路は途中から造る
20メートル先から
僕の神経を破壊してごらんよ
遠くなって
見えなくなって
いく
己の黒に
潜るのだ
見えないと
振りをするのは
終わり
余計な黒ずみを
叩き落とす
黒なら何でも受け入れるなんて
盲目のやること
美しい漆黒を
力強い沈黙を
高邁の静寂を
手にしたいのだ
所詮こんなもの さ
定点感覚を軸足に取り
そこに置くのは問題点
そのもの
ぺたぺたと
あらゆる角度から
触れ続ける
理由のはっきりしないもの
こと、自身に関しては
存在が許せないままに
想像の範疇を超えない
もう少し
経験を入れないと
納得の理解には達せない か