プールサイド

かちかち と
時計の秒針が不規則に響くよう

何時の間にか
あの窓から一度投げた痛みが
戻りつつある

自覚の有無に関わらず
着実と蓄積されていく鈍痛
鈍すぎて

その中に混じり込む

いいよ

此処で吐き出せってことだろう
ならば、無くしたもの全部此処に
集まって来いよ

ケースの中から一つ一つ
ピースを取り出して
パズルを組み立てるのは おしまい

一度
ばらしてしまいましょう
嵌らない偽物もあるかもしれないから

ずっとずっと
前を見据えた取捨選択を
今度はして見せる

さぁ
苦しめられるのは
あと 1日

厭でも生きてやるよ
残さず全部抱えて
まとめて料理するから

多分彼らの最終形は

自殺だ なんて言うし

一体幾つ 抱えていたのだろうか
隠していたのだろうか なんて

いや、まだまだ きっとある
炙り出していかないと、きっとこれは。

生きる為に期間限定で鈍らせた感覚
それは、どうにも耐えられるものではなく
再び、研ぎ澄まされる。

簡潔な思考から、完結の思考から
抜け出すには圧倒的な何かが足りなくて
其処に行き着かないようにするのが精一杯

関係する大部分に覚える鬱陶しさ
それに覆われている。
物理的距離が近いほどその不快感は増して
本来触れている世界からでさえ
一度、抜け出してリフレッシュしなければいけない

うん、ここまでこれた。
どうにでもしてやるさ。

ベルリン

募る焦りを消化できずに
やるせなさだけ保って溜まっていく

外部に向ける耳は異常をきたし始めて
少し休ませないと
必要な声も聞けなくなる

没頭、逃避
はやく、それを

痛い、とにかく痛いのだ
急速に事が動いたこの二週間
近くに住む人は
鳥籠に僕を閉じ込めようとする

どこを見ても閉鎖的な空間
小学校の頃のあの仲間外れ遊びを思い出す

足掻いて、もがいて
閉じ込めようとする己を喰い殺し続ける

あーあ
西ドイツに追い出されたというのに
怖いもの見たさで壁を登って
銃殺されたいのかい?

駆逐するやうな場所のお祭りは
謝肉祭がいいところだよ

静けさに覆われて
ゆっくりと次の覚醒を待つ

あと、もう少し
疲れで感覚が死なないようにだけ

19 季節外れの花輪

此処に来れて好かった

白い肌をした少年は
何時振りかの笑顔を浮かべて
生えているタンポポを一つ摘んだ

でしょ、信じられないよね
1月にタンポポ畑が満開になるなんて

同じように白い肌の少女
彼と同じようにタンポポを一つ摘み取る

どちらも頬は痩け落ち
ふらふらになりながら
此の場所に辿り着いた

小さな丘の木の下にある穴
小さな子しか通れない幅でも
今の彼らには大きすぎる穴だった
それを潜り抜けた先にある場所

明日から2月で
2人は明日死ぬ
彼は病気で
彼女は虐待で

根拠なんてなくて
ただ、二人ともそんな気がしているだけ

最後に見ておきたいね
そう話し合った場所が
この季節外れのタンポポ畑だった

ほんとに、最後なんだねぇ
笑顔を崩さないで少女は言う

明日には全部散っちゃうからね
今日だけだよ、ほんとに
同じように少年は笑う

『ねぇ、帰るのやめない?』

同時につく言葉
一瞬驚いた二人
愉しそうに笑って
ひとしきり笑って

眼を伏せながら少女は言う

だめだよ、私が残っちゃうから

うん、そうだよねぇ

少し、ほんの少しだけ悲しそうな顔で
少年は笑う

はい、これ

少年が何時の間にか持ったのは
小さな花冠

多分 ね
僕のが先に死んじゃうんだ
でも
その花が散ったら
君も一緒に来れるよ

むしりとっちゃ、だめ?

良いけど、効き目がなくなっちゃうよ
それでも良いならね

じゃあ、やめとく
ありがとう

被せた刹那
降り始める白い雪
黄色の花びらは少しずつ
白く染まっていく

ん、思ったより、早そうだね。

そう言った少年の顔は
初めて見るような安心の白に包まれていた。

『42℃のお題』より
https//sos.eco.to/c/t/

残酷な残害

這いつくばって
這い回った幾年

その中で
羽をもいだのかもしれない

それなら、もし
その時に行動を起こしたのが
他にいなかったら
どうなった?

あなただけだった でしょう
何人分考えて
何人分背負った?

3:0
己も含めるなら
4:0

時間を掛け合わせるなら
もう数え切れない

如何なる方法であれ
あなたしかするひとがいなかったなら
今更になって
動かなかった人間がそれに関して
不平を云う資格はない

だって、その時には必要だったこと
巧くやってくれれば好かったなんて
お前がやってから言えよ

僕はね
あんなところで死にたくはなかった
楽だったけど、つまんないんだもの
さなぎが腐っていくような気分で
飛び立てずに死を待つだけ

僕の苦しみだって
誰も知ってくれなかったから
一人になろうと決めた
苦しみの押し売りを喜んで買う程
僕にも余裕はなかったから

「俺は今まであんたにずっと従ってきた。今まで一度でも反抗したことがあったか?そう言うことだ、でも、もう限界だ、自由にさせてもらうよ。」

君が残れば
何か変わるの?

なんて、うん
聴かなくても
判ってるでしょう

無論
最悪の可能性だってある
但し、確率の問題じゃない
生きるか死ぬかの半々

みんなで死ぬか
一人、足を先に踏み出して
生きるか死ぬかを賭けるか
建設的な選択肢は
考えなくとも

それは 逃避 ではない
覚悟 と 決意 を卑屈に見ただけ

誰もが命を賭した
勝ち残れたのは運だけじゃない
根底にあった思考と行動が
引っ張り込んだ
当然の報いたる結果

此処で止めるつもりもないし
止まるつもりもない

だからこそ
付いて来れる人は
余裕ができたときに
手を貸したいと思うし
それができる自分でありたい

残酷ではない とは言い切れない
だけど少なくとも
残酷だと感じるのは、君の方ではない

受け手側が
残酷で狡猾に思うのか
厳格で羨望に思うのか
それが鍵なのだろう

いつかの眼

ペース配分の予算オーバーで
毎日がギリギリの此処最近

電池はもうとっくに切れていて
弱ったバッテリーを無理に充電して
何とか繋ぎ続けている

こんな風になるとは思っていなかったし
なりたいとも思わなかった
実際、効率は悪いのかもしれない
それでも
得る物はずっと好いから

うん、まぁ
あとは今月は散々だったな
久々に、原因の発端が自分じゃないと
言い切れる事態に巻き込まれ

少し療養中 です
交流も断ち切って
それくらいはしないと
今関わると、きっと面倒でしょう

ん、あと少しもう少し
やるべきことは、まだあるから
今はそれに力を絞って注がないと

待って る

あまえんな

困ったら喚くだけ
失敗したら泣くだけ

行動は起こさないのか

報われない努力すらあるのに
努力もせずに 報われない と
まだそんな減らず口

全員助けろ?
ふざけんな

好きなものしか助けたくないし
責任を負わない奴が乗る資格はない

自分にそんな価値もないと
諦め顔で云うならば
それは関係する全てを侮蔑しているだけ

使わなかった分
頭回せよ
どこかで使わないといけないんだ

自分一人考えてれば
良いんだろうに
ずっと楽だよ
それでもやらないなら

知らない

しかい

手を止めて
ぼうっと窓の外に飛び込む

目を雲に引っ掛けて
思考を一度飛ばす

未だ抱えて苦しむ彼
不安と寂しさの痛みに一度壊れても
さらに戦い続ける
うん、厭だからだよね
僕も、そうしているよ

意識を戻す
切迫していた狭心は何処へ

代わりにやってきたのは
恐ろしいほどの眠気

やっぱり、まだまだ無意識 か
まぁ、いい
ほんの少しだけ、やってきたそれに身を預けて

忘れはしない
必ずいつか、拾い上げて食べ尽くす
また抱えられるほどの余裕ができたら ね

ひざし

わかっているのに
わかっているから
刺さり沁みる言葉

全てを切り捨てると
繰り返すということ
それはもう経験した

だから、やらない
当たり前のことで


懐かしいプレッシャー
原因は意識過剰で

負けない なんて
解りきっているのに
強くする自分がいる

嗚呼、邪魔なものだけでも、今すぐに落とせれば

今となっては
全てを壊すことができない歯痒さも
抱えつつ、抱えつつ

たえろ

たえる

久し振りに
思い切り飲みたい

うん、わかってる
消すのはもう
最低限だけ

この反動は
経験の不安からか
生来の不安からか
彼の抱えられなかった痛みか

いずれにしても、すこしずつ
慣れていかないと な

それにしても
当たり前だけど
本当に厭な痛みなこと
想像通りで
少しだけ、笑える。

あさひ

もう 此の場所では
余談も予断も
赦されないのか と

そう言えば
好きな人達は
もういないんだっけ な

今となっては
自分の為だけに存在する場所

所属の場所には
もう誰も要らない

かもね

適度に気を張り詰める
煩わしさに鬱陶しさを覚えつつも
感覚を操り
必要なものを探る

その状態だけで
誰ででも遊べる

冷たいだなんて
主観的だね

だってもう
見つけたんだから
ずっと大切なものと場所